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(いろ、color)とは、視覚を通して感じられる感触の一種で、「形状」や「距離」のように空間的な性質ではなく、ある広がりを持った領域(視界内の物の表面など)が帯びている物理学的な性質の一種である。

色は(可視光線)の波長と結びついていることが知られている。ある者が視覚を通して受け取る光の波長が変化すると、それに伴って変化する視覚経験の内容が色である、と言うことができる。(但し、色覚を持たない人もいることが知られているため、例外があるが。)

Table of contents
1 物理学上の色
2 文化における色
3 関連項目

物理学上の色

物理学的には、の変化は、物体と物体を照らす光との「相性」により説明される。
物体に入射する何らかの波長の光が観測者の方向へ
反射(正反射・乱反射を含む)する際に、その物体の物性に応じた特定の波長のみが反射されそれ以外は吸収される(=波長に応じ反射率が異なる)という現象が起こる。観測者には反射された光だけが届くため、その波長に基づき判断されるが、「その物体の」として認識される。

またそのように観測者に届く光とそれに対する認識とに左右されるため、一般的なは、人間の視覚すなわち可視光線の範囲内を基準として表現されている。
逆に言えば、可視光線の範囲を超えた波長の光について観測すると、可視光域で見たときに比べてまったく別の「色」や模様になっている物体もある。例えば蝶の羽根の模様は紫外線領域では人の肉眼で見る場合とはまた異なる鮮やかな模様を描き出すし、真っ黒に焼け焦げた新聞紙などは赤外線領域のある波長では燃えた紙とインクが燃えた部分とで反射率が異なるため書かれていた元の内容を読み出すことができる。

三原色

人間の可視領域における全帯域の光が(おおむね)均等の強度で観測される場合、その色は「白」と表現される。
このことは、地上まで届く
太陽光の波長分布が可視領域においておおむね均等になり「白」色の光となることが、人間が進化の過程で形成した視覚器官(およびそれに基づく「色」の概念)に大きく影響を及ぼしているためと考えられる。
一方、全帯域において(おおむね)均等に観測されない場合、その色は「黒」と表現される。

白、黒、及び中間のさまざまなの状態を擬似的人工的に作り上げるには、実は3つの色の合成によりまかなうことができる。含まれる波長は自然光と異なる。 人間の視覚が色を認識する際には、その光の波長を直接計っているのではなく、眼球 の錐体細胞に含まれる3つの色素が光を吸収する割合を計っているに過ぎないので、 その3色に対応する波長のみを合成することで錐体細胞をだますことができるのである。

白色の光を合成するための波長を「光の三原色」と言い、下記の三色を用いる。

色は3つの光を合成することによって表現することができる。(加法混色)

一方、物体の表面を特定のにするためにインク等を塗る場合、元の光を遮る形で色をつくる。(減法混色)その合成の元になる基本色は一般に「色の三原色」や「絵の具の三原色」と言われ、下記の三色を用いる。

この三色を合成して着色された物体の表面は、光の三原色の場合とは逆に黒色になる。そのため、印刷等に用いる場合には白色素材の表面に印刷することが前提となるし、白色インクの併用が必要になる場合もある。
また実際の印刷工程においてはインキの三原色による加色が理想値と異なるため、より自然にするため黒色インクも併用され、一般にCMYK4色(Cyan,Magenta,Yellow,blacK)と呼ばれる。

クオークにおける色

文化における色

一般に、色は、デザインや視覚芸術上の重要な要素であり、ある「様式」「作風」「文化」の特徴のひとつに、特定の色の使用、特定の色の組み合わせ、色と結びついた意味などが含まれている場合も多い。

日本の色とその語源

あらゆる文化には、RGBやCMYとは異なる、それぞれの文化的な原色がある。それはその文化の背骨となっている言語の中での、最も古い色名からたどることができる。

日本古代から存在する色名は、「アカ」「アヲ」「シロ」「クロ」の4色に限られる。他の色は、鉱物植物名などからの借用が多い。(簡単な区別法としては、「○○色」を「○○の色」というように分割できないものが古い、と言うことができる。)
このことは現代日本語においても、その使い方のなかに見られる。この4色は、『アカい』『クロい』などのように〈色名+“い”〉で使えるが、黄は『黄色い』というように〈色名+“色”+“い”〉とする必要があり、さらには緑や紫では『緑色の』や『紫っぽい』などの表現を用いる必要がある。(方言などでは『黄ぃい』『緑い』などの言い回しを使う人もいる)
それぞれの語源は、以下の通りとされる。

文化の原色がこの4色であることから、古代日本語では、明るい色はアカ、暗い色はクロ、はっきりしない色はアヲ、はっきりした色はシロと呼ばれていたと思われる。
ミドリとは「芽出る」の意で、日本文化の4原色の中ではアヲの中に属する。『みどりの黒髪』という、一件矛盾したような言い回しがあるが、これは『生命力満ち溢れた黒髪』の意で、なんらおかしな表現ではない。
ムラサキ、アヰなどは染料の名からの借用。
チャ、ハイはその名の通り茶の色、灰の色である。
4色とはあまりに少ない、と感じる向きもあるかもしれないが、そもそも藍と青を別の色と認識するかどうかが文化的な差異であるように、その文化の醸成された環境において明確に弁別すべき要素だけが色名として区別されていたためである。また、これは古代人が、現代でいう緑と青を区別する能力(眼)を持たなかったことを意味しない。

ミドリをアヲの一部とする感性は広く残っていて、日常会話における『青々とした』という表現は、緑やそれに近い色を含む。また、ミドリをミドリとせずアヲと呼ぶ色彩観も方言などにおいては健在で、地方によっては今でもミドリ系統の色を含めてアヲと呼ぶ。
また、その色彩観は、少なくとも近代まで、日本文化・政治の中心地にも存在した。「青信号」という言葉がその証明で、歩行者・自動車信号では、実際には現代人が「ミドリ」と感じる色彩が用いられている。ただし法令において「青」の色を用いることが定められているため、若干青を加えた緑となっている。
だが文化人類学的な視点からすると、これは立法時に使われた「青」という色名に、現代で言う「緑」も含まれていたためであり、わざわざ「青っぽい緑」を使う必要はなく、交通安全のため色彩学上必要とされる色を(広義のアヲの範囲で)用いてなんら問題ないと考えられる。
(その法令については未詳。追加ないし訂正お願いします。)

語源からも分かるように、古代日本語においてはクロの対義語はシロではなくむしろアカであった。
「白黒はっきりさせる」などのように、あるいは警察関係の隠語でシロ・クロというように、現代日本語においてシロがクロに対置されるようになった経緯については様々な意見が見られるが、「クラさ」に対する「アカるさ」が、「事物を明瞭にシルことができること」として意味が移り変わっていったことや、中国から入ってきた五行思想の色彩観の影響が理由として挙げられている。

また、フランス語における「白」は「ブラン」(すなわち「モンブラン」は直訳すると「白山」となる)だが、これは「空白」「なにもない状態」を意味し、英語の「ブランク」と同語源である。この語は英語の色名では「ブラック」となり、黒を表す。
このように、同じ事象に対し、同じ底流を持っている言語間でもに関しては異なった文化が醸成されている。

赤の使用

赤という色は太古より、血の色・炎・日の光などと関連づけられ、感情の高ぶりをもたらす色として多くの民族において認識されていた。
また、赤系の色を出す素材は自然界で比較的入手しやすいため、赤は地球上でもひときわ親しまれ利用されてきている色の代表と言える。

赤系の色の中でも歴史上特筆すべきなのは、朱色(英語:vermilion)の使用である。
朱色は、辰砂(しんしゃ)または丹砂(たんさ)と呼ばれる硫化第二水銀(赤色硫化第二水銀、HgS)という化合物を用いるか、ベンガラから出すか(ベンガラ朱)、いずれかの方法で生み出すことができる。
特に辰砂による硫化水銀朱は、漆塗りなど他の手工芸品と組み合わせ、非常にきれいな発色をする点を紀元前遥か昔からよく利用されていた。人工的に化学合成したものは銀朱と呼ばれ、現在の朱色のほとんどをまかなっている。
赤系の中でも代表的な色として太古から使われている朱色は、東洋ではめでたい色、または呪的な意味合いを持つ色として珍重されていた。これは赤系の色が与える印象の他に、水銀化合物による殺菌作用(毒性)などが影響しているとも考えられている。
日本でも、古代においては戦いの場では朱砂を顔や身体に塗って武運と安全を祈願したり、また死者を葬る際や祭祀の場に魔よけの意味で朱塗りを施した例がよく知られている。

(この項はスタブです)

関連項目




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