アイヌ語
アイヌ語とは、アイヌ(アイヌ人)のイタㇰ(見える環境ならばクと表示されるはず)(言語)のことである。「アイヌ」とはアイヌ語で「人間」という意味である。主に北海道や樺太、千島列島のアイヌを中心に話されている(あるいはいた)言語。元来文字を持たず、声での伝達をされてきた。現在は文字化の試みも行われ、表記方法はカタカナまたはローマ字に拠る。地方によって多くの方言がある。
アイヌ語と日本語は地理的に近い位置で話されてきたにもかかわらず、語彙の借用を除いてお互いの間にはそれほど共通点が見いだせない。けれども、世界中の他の言語と比較したとき、アイヌ語に最も近い言語は日本語と朝鮮語であると言わざるを得ない。専門家の間では、アイヌ語を日本語の基盤となったいくつかの言語の内の一つから発展した言語であるとする見方が一般的である。従って、アイヌ語は特定の語族に属することのない、言語分類上では孤立した言語である。
| Table of contents |
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2 発音と文法 3 アイヌ語の文章規範 4 文学 5 地名 6 アイヌ語起源の日本語 7 アイヌ語の研究 8 参考文献 |
現在、アイヌ語を継承しているアイヌ人は大変少なく、近いうちに消滅してしまうことが懸念されている言語の一つである。1996年の推定では、約一万五千人のアイヌ人の中で、アイヌ語の流暢に話せる人 (Active speakers) は 15 人しかいなかった [1]。さらに厳しい推定もある [2]。そこでは母国話者 (Native speakers) は千島列島では既に消滅し、樺太でもおそらく消滅していて、残る北海道の話者も平均年齢が既に80を越え、数も10人以下となっている。アイヌ語の消滅危惧のレベルは「おそらく消滅した言語」と「消滅の危機に厳しくさらされる言語」の間の「消滅に近い言語」となっている。
しかし 1990年代から、アイヌ人ではない日本人の中にもアイヌ語を勉強しようとする人が増えてきている。いくつかの都市で学習会がもたれ、またアイヌ語の辞典も各種出版されている。
母音は/a/, /i/, /u/, /e/, /o/ の五つであり、子音は/p/, /t/, /k/, /c/, /n/, /s/, /r/, /m/, /n/, /w/, /y/, /h/の十一種が数えられる。日本語と異なり、閉音節(子音で終わる音節)をもつ。
/u/は、日本語の「ウ」と発音が異なり、アイヌ語以外を母語とする者には「オ」のようにも聞こえることもある。アイヌが古くはヨーロッパ人の宣教師らによって「アイノ」と記録されていたのはそのためである。子音/t/を伴った音節/tu/は特に際立って日本語の「トゥ」と違いがある発音で、アイヌ語をカタカナで表記するとき/tu/を表現するために、「ト」に半濁点がついたト°という特殊な文字を利用することもある。
アイヌ語で特別に用いられる文字:ㇰㇱㇲㇳㇴㇵㇶㇷㇸㇹㇺㇻㇼㇽㇾㇿ(表示できない場合が多いです)
基本的な文型は SOV (主語・目的語・動詞)の順で、この点では日本語と同じであるが、形態論的には膠着語である日本語と異なり、抱合語というイヌイットやアメリカ先住民族らの言語(エスキモー諸語、インディアン諸語など)の間でしか見られない、アジアでは珍しい分類に属するとされる。
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アイヌ語には文章語がなかったが、近年はカタカナやローマ字による文章化の試みがなされているが、国家をもったことのない民族の言語であるアイヌ語には文章の規範となる標準語がなく、困難が伴っている。また、日本語に慣れ親しんでいるアイヌ人やアイヌ語を学ぶ日本人にはローマ字よりはカタカナによるアイヌ語表記が好まれるが、アイヌ語の発音では閉音節があるためにカタカナそのままでは正確に表記ができないという欠点がある。
上述の通り、アイヌ語には独自の文字が存在しないため、アイヌの文学は全て口承のものである。しかし民話・神話には非常に富んでいる。アイヌ語の叙事詩はユーカラと呼ばれる。ユーカラの内容は、動物の神があらわれて体験を語るものや、人間の世界の恋愛や戦いを歌うものなど多様である。叙事詩のほかに、いわゆる昔話のような散文による伝承文学もある。
北海道の地名で、アイヌ語に起源を持つ例。
アイヌ語の話者の寡少に比して、アイヌ語は活発に研究されてきた。研究者として有名なのは、日本では金田一京助がまず挙げられる。
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アイヌ語の現状
特にアイヌ語を話せる人物であっても、30年前の同じ地区で話されていたアイヌ語の録音を聞いても知らない語彙が相当数あるようで、このことはアイヌ語の研究の大きな制約になっている。発音と文法
アイヌ語の文章規範
文学
地名
アイヌ語起源の日本語
アイヌ語の研究
参考文献






