アーダルベルト・シュティフター
アーダルベルト・シュティフター(Adalbert Stifter、1805年10月23日 - 1868年1月28日)オーストリアの画家兼小説家。画家を兼ねているためか、彼の自然描写は細やかで静謐、そして美しい。彼は「芸術は貴い崇高なものである」「偉大なものは、劇的なまれにしか起こらないことよりも、ささやかでありふれた日常的なものにこそあらわれている」と考えていた。このため、彼はありふれたもの・普遍的なものを通して、高貴さ・偉大さを表現しようと努めた。英雄の超人的な行為よりも、ありふれた人々の日常的な行為にあらわれた、質素・節度・克己を小説の題材として選んだ。
シュティフターの小説にはささやかな出来事や普通の人々しか出てこない。そのため、同時代の人々にはつまらないと批判されていたようである。確かに、劇的なできごと、英雄的な行為、あっと驚く結末を小説に望む人々には、シュティフターの小説はつまらないものでしかないだろう。しかし、かなたにそびえる雪を頂いた山々、疲れて眠りこんだ子供たちのあどけなさ、少年の日の思い出、これらを愛する心を持った人は、きっとシュティフターの小説が気に入るだろう。






