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八旗

八旗とは、の時代の、清の支配民族である満州族の社会組織・軍事組織のことである。8つのと呼ばれる社会・軍事集団が編成され、全ての満州族がこれに配属された。女真族を統一して清を興したヌルハチが、女真族固有の社会組織を元に創始した。また、この制度を指して八旗制と呼ぶ。

有事の際に兵士となる成年男子300人をニル(「矢」の意)とし、5ニルをジャラン(1500人)とし、5ジャランをグサ(25ニル、7500人)とするのが八旗制による基本的な編成形体である。各グサは、それぞれ固有の旗を持って識別されたので、グサのことを中国語では「旗」と呼ぶようになった。ヌルハチがこの制度を創始した当初は黄・白・紅・藍の四旗であったが、女真統一の過程で各色に縁取り(「」(金+襄)。「じょう」と読む)のある四旗が加えられ、正黄・黄・正白・白・正紅・紅・正藍・の八旗が整備された。「満州族」と呼ばれるようになった女真族はみないずれかの旗に所属させられたので、八旗は軍事組織であると同時に社会組織・行政組織であった。

各ニルにはニル・エジェン(佐領)、各ジャランにはジャラン・エジェン(参領)、各グサにはグサ・エジェン(都統)が任命され、統括された。各グサにはさらにその上に、清朝の皇族である愛新覚羅氏の王が置かれ、ベイレ(貝勒)と呼ばれた。皇帝自身は正黄旗・黄旗・正白旗3旗の王で、八旗は皇帝の領する3旗(上三旗)と諸王の領するその他の5旗(下五旗)による部族連合国家のように機能した。

ヌルハチの後継者ホンタイジの時代には、清に服属してきて八旗に編成されたモンゴル族や漢族が次第に増えてきたため、新たに八旗蒙古八旗漢軍に編成した。これにより従来の満州族の八旗は八旗満州と呼ばれるようになった。八旗に所属する満州族とモンゴル族と漢族は旗人と呼ばれ、平時は農耕・狩猟に従事しつつ要地の警備や兵役にあたった。旗人には旗地と呼ばれる農地を支給され、優遇された。しかし、旗人の人口が増大するとともに、支給される土地の窮乏や貧困が慢性化し、満州族は満州語や民族文化を失って武芸を衰えさせ、八旗制は次第に形骸化していった。

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