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核兵器

核兵器は、一般に核反応による爆発を大量破壊に用いる目的で作られた兵器の総称。原子爆弾水素爆弾中性子爆弾などがよく知られている。

また、広義には劣化ウラン弾など、核物質を利用した兵器であれば爆発や大量破壊に用いられる兵器でなくとも核兵器と呼ぶこともある。

核兵器の開発は第二次大戦中、アメリカ合衆国マンハッタン計画と呼ばれる秘密プロジェクトを通じて原子爆弾を開発したことに始まる。

Table of contents
1 冷戦時代
2 冷戦後
3 日本の核議論
4 現在の核保有国
5 各国の核戦略
6 関連用語

冷戦時代

冷戦時代には、アメリカ合衆国とソビエト連邦の間で核兵器の大量製造、配備が行われた。核兵器の量が地球上の全人類を滅ぼすのに必要な量を遥かに上回っていたとされる。また、核による先制攻撃を通じて相手国に致命的なダメージを負わせ、戦争に勝利するという戦略を不可能にするべく、相手国の攻撃を早期に探知し、報復するためのシステムが構築された。この戦略は相互確証破壊(Mutually Assured Destruction, MAD)と呼ばれ、冷戦期の核抑止をめぐる議論で重要な役割を果たした。

核兵器の大量使用の後には、地表は放射性物質で汚染され、また放射性物質を含む灰が降ることになる。巻き上がった灰によって日光が遮られ、地表の気温が低下し、植物が枯れ、人間が生存できない環境になることが指摘された。このような状態は核の冬と呼ばれる。この核の冬を生き延びるための手段として考案された地下施設は核シェルターと呼ばれる。

核兵器の恐怖や核戦争のリスク、放射線による殺傷の残酷さなどは知識人、作家、政治家、政治活動家、一般市民など多くの人々の関心を呼んだ。そのため反核運動が産まれた。

また核による人類の終末や文明の没落、没落後の荒廃した世界などは、未来を舞台とするさまざまな作品でとりあげられた。

冷戦後

崩壊寸前の旧ソ連とアメリカ合衆国は、1991年7月からの第一次~第三次戦略兵器削減条約(START1。現在は3)による核兵器の削減が進んでいた。ソ連が崩壊した後も、現在のロシアが戦略兵器削減条約を引き継ぐ形で進行していたが、しかしながら2001年に就任したジョージ・W・ブッシュ大統領は「抑止としての核兵器」より「使える核兵器」を重視する考え方のもと、核削減の潮流に逆行している。また、ロシアもSTART2に調印こそしたものの、一時的なアメリカとの対立などから批准が遅れている。

ソ連の崩壊は、また、貧困や汚職や管理体制の不備から、ロシアから第三国への兵器の流出、技術者の流出などのため、かつての核大国以外での核兵器の使用、誤使用などのリスクは、冷戦時代とは違った意味で増大している。

近年ではカシミール地方をめぐるインド・パキスタンの紛争が核兵器の使用につながる可能性があると指摘され、懸念を呼んだ。

また、北朝鮮は、現体制の存続保証のための近隣他国を恫喝する道具と考え、国際的な非難を無視し、核兵器の開発を継続している。

日本の核議論

日本は、世界で唯一国内のヒロシマ・ナガサキ両都市に原爆が投下された被爆国であることから、自国の核保有に対しては否定的意見が圧倒的多数を占めている。このような反核世論から国会の場でも非核三原則を重視することが主流であり、積極的に核武装を行おうという「過激」な意見は、少なくとも政府の公式の見解としては出されたことはなかった。

ただしそれは「公式の見解」に限った話で、政府の首脳・閣僚クラスでも日本の核政策に疑義を呈したことは少なくない。一例として、2002年5月31日に当時の官房長官である福田康夫が「政府首脳」として「非核三原則について見直しもありうる」と発言している。これは典型的なアドバルーン発言であり、国民世論の激しい非難を受け後日訂正された。

しかし、従来であれば、内閣総辞職が起こってもおかしくないような事件であったにも関わらず、このときはそのようなことは起こらなかったことなどから、「日本の世論の中にもいわゆる「核アレルギー」がなくなってきており、真剣に核保有について論じることができる」とする右派の意見もあらわれた。この立場は、従来の核政策を核兵器の戦略的な有効性が認識されていないと考え、日本の安全保障には核が有効であると主張している。なお、この考えを持つ人の中には、核武装することによって日米安全保障体制からの脱却を図り「日本の独自外交」を行うべきだと主張するグループも含まれている。
これらに対して、従来どうりに核保有は認められないとする意見も根強く、また国際的な核不拡散の立場から日本の核武装は逆に安全保障上のリスクを高めるという意見も有力である。

しかし近年公開されたアメリカ側の資料によれば、沖縄返還時に核兵器持込の問題が中心的な問題であったことが明らかになった。さらにそれは日本側の要請であったことも注目される。 返還前は沖縄、小笠原諸島父島、横須賀等を含む13箇所に核兵器が配備されていた。 この意味で非核三原則とはうらはらに、政府首脳の間では核兵器がないと日本の安全保障上重大な問題が生じるという認識であったことが容易に推測される。佐藤元首相のノーベル平和賞授賞もアメリカ側の強力なロビー活動によるものとの見方が一部でなされている。

1963年と1995年(?自信ない?)に、政府や防衛庁で日本の核武装について真剣に検討されたが、いずれも中国・韓国以外でも南方のアジア諸国の反発を招き、貿易や財政上非常に大きな足かせになりかねない、さらに日米同盟上も好ましくない等の理由から見送られている。

国際的には、戦略的に核兵器を必要悪とし、核全廃は必要ないとする軍事保守層も存在する。

現在の核保有国

各国の核戦略

核は積極的に使用することが困難なため、その存在意義は防衛的、戦略的なものが強い。アメリカ、ロシア、英仏、中国、インドは大国であり、防衛のために核に頼る必要は少なく、戦略的な意味合いが強い。即ちアメリカは世界戦略、その他の諸国は地域の安定化、自国に有利な状況を作り出すために核を保持している。

一方パキスタンやイスラエル、北朝鮮のような比較的軍事的に脆弱な国は、最後の安全保障として核に頼る考えを持っている。台湾やイラクも同じ思想を持っていたが、台湾はアメリカの説得により、イラクはイスラエルの原子炉攻撃により開発を断念した。また北朝鮮のように、核カードを切って譲歩を導き出そうとする国家も存在する。

これらの合理的な目的のほかに、国威高揚のために核開発を行う場合も少なくない。なんとなれば、究極的に軍事的に自立しようと思えば、核が必要になるからだし、核という先端技術そのものも宇宙開発と同じように、国民の自尊心称揚の手段になるからである。

関連用語




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